広島県知事の育児休暇取得を支持します!

FM東京のTIMELINEという番組で慶應大学大学院メディア
デザイン研究科教授の岸博幸氏が、広島県湯崎英彦知事
の育児休暇取得を全面的に批判していてびっくりしまし
た。「僕は全くとるつもりがない」という個人的見解は
ともかくとして、「組織のトップが育児休暇をとると組
織の生産性が下がる」とか、すごい発言の数々。
 
産經新聞の電子版には以下のような記事が掲載されてい
ます。

 「育児休暇」の取得を表明していた広島県湯崎英彦
 知事(45)は26日、同日誕生した第3子と対面す
 るため、広島市内の病院で同日午後、約40分間公務
 を離れ、この間は有岡宏副知事が代行した。(産經新聞
 http://ht.ly/2ZANh

果たして、これが非難されるべきことでしょうか?知事
だって、一人の人間であり、父親です。40分間の間に
議会や要人訪問など、何か重大な予定があったのならと
もかく、県知事には休日も祝日も関係なく、様々な行事
に出席が求められ、一般の公務員や会社員よりも圧倒的
に長時間、仕事をしている訳で(現在の東京都知事は例
外かも知れませんが)、多少の時間、執務室を離れたと
しても、何ら支障はないはずです。しかも、湯崎氏の場
合「仕事を続けながら1日の数時間を休む「時間休」の
形」(朝日新聞)としているので、知事の実労働時間を
考えると、実務にはまったく影響ないでしょう。
  
岸氏は「育児休暇をとった分の生産性を普段の仕事で補
えているのか?」ともおっしゃっていましたが、この発
言は、組織の利益が社会の公益に優先するという考え方
に聞こえます。少子化で国力が衰えても、自分の組織だ
けが残れば良いという考えでしょうか?仮に、自社の生
産性が多少、損なわれたとしても、公益性のために努力
を惜しまないのが、CSRの考え方のはず。そもそも、育児
休暇をとると、生産性が下がるという発想自体が、僕は
ナンセンスだと思います。むしろ、愛社(愛庁)精神が
高まり、生産性が上がることだってあり得ます。
 
横並び意識の強い日本社会の中では、社内で「育児休暇
取得第一号」になるのは遠慮するイクメン予備軍はたく
さんいるはず。県内で最も有名な管理職である県知事が、
たとえ40分でも育児休暇を取得するのは、多くの男性
に対して、育児休暇取得の決断を促すエールになると思
います。
 
僕は、湯崎知事がこれからも公務遂行に支障のない方法
で、育児休暇を取得していくことを支持します!