グローバル人材の育成に向けて

12月23日(日)は上智大学で開催された一般社団法人グローバル教育情報センター(GEIC)設立記念シンポジウムでパネルディスカッションのコーディネーターをつとめました。基調講演で上智大学言語教育研究センター教授の吉田研作先生(GEIC代表理事)がネイティブの話す英語を目標にするのではなく、副言語主義の立場に立ってノン・ネイティブとして、グローバル・コミュニケーション能力の自信をつけることが必要ですね。

今、多くの企業が「グローバル人材」の養成について、力を入れています。少子化社会である日本市場だけを見つめていたら企業の未来はありません。しかし、新入社員の意識も内向きになっていて、世界にはばたいて活躍しようという気持ちの強い人が少ないのが実情です。ですから、英語力だけでなく、自己肯定感やコミュニケーション能力を高めていく必要があるのです。逆に、英語力向上プログラムの中に、自信を育て、社会性を涵養する要素を盛り込むこともできます。

国際業務に携わる社員向けの英語力向上プログラムとして、私は次のような流れを提案しています。

(A)英語学習法ワークショップ(2時間から7時間程度)
1. 英語は教わるものではなく学ぶもの(英語教育から英語学習へ)
2. 英語に対する苦手意識を払拭する(マイナスからゼロにし、学習意欲を高める)
3. 自分に合った英語スタイルを見つける(ハワード・ガードナーのMI理論をベースに)
4. 様々な英語学習法・資源の紹介(YoutubeTwitterFacebook、ゲーム、スマホなどの活用)
5. 個別具体的な英語活用目標の立案(活用場面を具体的にビジュアライズする)
6. TOEIC(R) Speaking & Writing Tests など標準試験の活用法
7. Personal Vocabulary を身につけるために(自分が使う可能性の高い語彙を重点的に)
8.1週間168時間の中に英語学習計画を組み込む

(B)社内英語学習コーチ養成セミナー(7時間x2日程度)
1. 英語学習コーチの役割(Teaching をしないことが大切!)
2. 基本スキル(傾聴、質問、承認)
3. 1対1コーチング、グループコーチングの方法
4. ロールプレイ
5. その会社の個別事情に合った英語力
6. 社内英語学習コーチとしての適性試験

(C)社内での継続的取り組み
1. 一人ひとりの社員による自己学習(これが基本)
2. 社内英語学習コーチによる1対1コーチン
3. 社内英語学習コーチ英語学習グループ・コーチング・セッション
4. 継続的取り組みをサポートするコンサルテーション
5. 英語学習ブースター・ワークショップ(中だるみを克服し、学習意欲にもう一度火をつける)

バブルが弾けるまでは、ネイティブ講師による英会話レッスンを行なっていた会社もたくさん存在しましたが、その費用対効果は惨憺たるものだったのではないでしょうか?社員に英語を教えるのではなく、一人ひとりが自ら学ぶ姿勢へとシフトするプロセスをサポートすることが大切なのです。
ご関心のある方は、個別の企業・組織のニーズに応じて、柔軟にカスタマイズしますので、弊社お問い合わせフォームからご相談下さい。