ワークショップ型民主主義

今、青森に移動中。五所川原での「教育を生かした地域づくりフォーラム」に、キャリア教育コーディネーター・ネットワーク協議会理事長の生重幸恵さんと一緒に参加します。

地域活性化と言えば、高度経済成長の時代には、工業振興がメインでした。「新産業都市」などのキャッチコピーで、インフラを整備し、大規模な工場団地を造成し、そこに、製造業の工場を誘致するというのが常套手段だったわけです。しかし、グローバルに競争力のあるメーカーのラインでは、ロボットばかりが稼働していて、雇用吸収力が高くありません。

80年代には、大分県の「一村一品運動」など特産品開発が注目を集めたり、「中心市街地活性化」の旗印の下、シャッター通りの商店街の歩道や照明、駐車場の整備などが行なわれ、また、昨今は、ゆるキャラの活用(氾濫)もありますね。全国一律、同じ処方箋で活性化するのは無理があると思います。

地域ごとに持ち味、強みは違うし、そこに住む人達の価値観も目標も異なるはずなのに、どこもかしこも同じようなアプローチをとるから、バイパス沿いの大規模店舗は全国どこに行っても、同じチェーン店が並ぶ、というような結果になってしまうのだと。

地域の最大の財産は「人」です。それぞれの地域が、地域資源を再発見し、活用する方策を考え、まとめあげていく、ファシリテーター型、プロデューサー型の人材を養成し、地域のビジョンをみんなで作り上げていくような「ワークショップ型民主主義」を提案したいと思う今日このごろです。

その意味でも、先駆的な取り組みの先頭に立っている富山県氷見市本川 祐治郎市長には大いに期待しています。これまで以上に多くの人が当事者意識をもって、地域づくりに参加できる仕組みが本当に必要だと思うのです。