芸大生の就職力

今日は、京都造形芸術大学の新2、3、4年生の保護者の方向けのワークショップを担当しました。大学生の息子や娘と、どうコミュニケーションをとったら良いか、お悩みの親御さんは多いはず。しかし、どこにも「正解」は存在しません。
ただ、18−22歳くらいの若者の気持ちに立ってみると、親から説教をされたり、詰問を受けたりすれば、避けたいと思う気持ちになるのは無理からぬこと。わが子を心配するあまり、詰問や押しつけになってしまうことがよくあります。やはりコーチング的に、傾聴・質問・承認といったスキルを使った方が、ベターなのではないでしょうか?
また、親御さん自身が自分の悩みを子どもの打ち明けるのも一つの方法です。子ども達に、本音を語ってほしいと、自己開示を迫るのであれば、親の側が自分の弱みを見せるのも「率先垂範」の形だと思うのです。親子間で微妙なライバル意識を持つと、うまくいきませんね。大学生は、親の仕事について、驚くほど知らないもの。僕のキャリア・デザインの授業の中では、親のライフ・ヒストリーについてインタビューする課題を出します。親にとっても、自分自身の来し方を振り返り、自分が育ってきた社会と現代との違いを再認識する機会になると思うからです。
添付した國田賢治さんの記事にもあるように、芸大生は、正解が定まっていない社会で、自分なりの表現をしていく力を4年間磨きます。特に、京都造形芸術大学の場合には、「マンディ・プロジェクト」や「ねぶた」などを通じて、コミュニケーション能力やチームワークを体得するので、実際に企業の中でも「使える人材」として評価していただけるはず。企業の採用担当の方におかれても、ぜひ、芸大生の持ち味を「美点凝視」で見つめていただければと願っています。

http://lifestyle.jp.msn.com/life/trend/jcast/美大・芸大生が「クリエイティブ職」以外でも強い理由-1