官僚実習

文部科学省は来年度から、入省7年目以下の若手官僚のうち、
教員免許を持つ十数人の中から、本人の希望を勘案して数人を、
公立中学校などに教員として1年間出向させる。将来の教育行
政を担う若手キャリア官僚が教壇に立つことで、教育現場の実
態を知る、というのが目的。

というニュースが流れました。 僕は基本的に賛成。必要なこと
だと思うし、今までなかったのが不思議なくらいです。

実施にあたって効果をさらに高めるために3つ提案があります。


1)出向期間は最低2年間とすること。
  学校暦は1年単位なので、一年目に体験したことを踏まえ
  てもう一回、同じサイクルを経験しないと仮説の検証がで
  きません。「現場の苦労」は1年もやればわかる、と思っ
  ているのかしら?もちろん2年でも短いけど、1年とは質
  的な違いがあると僕は思います。 

2)教員体験を目的とするのではなく、教育を目的とすること
  文部科学省のほうを向いて仕事をするのではなく、目の前
  の子供たちのために全力を注ぐ必要があります。

3)体験を言語化するふりかえりWSを実施すること
  「良い経験になった」「貴重な体験をした」という感想で
  は、次に活かせません。何を学んだのかふりかえり、きち
  んと言語化するのが不可欠なプロセスです。


ほんとうは、文部科学省に入省した人は全員、教員体験をもっ
てほしいと思っていますが、その第一歩になることを期待して
います。