総長式辞

思うところあって、今日から東大学際情報学府の修士課程1年生に
なりました。晴天に恵まれて、安田講堂で入学式。僕よりも25歳
くらい若い学生さん達にまじって入場しようとしたら、係員に「父
兄の方はあちらに」と、予想通りの声がかかり、「僕が新入生です」
と答えました。

小宮山宏総長の式辞がとてもすばらしかったので、ご紹介します。
学帽とガウンに身を包み、格調高い雰囲気。バリトンの良い声です。
「先頭に立つ勇気」というのが、総長のキャッチコピーなのですが、
その勇気をさらに3つに分けてお話しになりました。
1)孤独を恐れない勇気
 先端的な研究は時代に評価されないこともある。
2)功をあせらない勇気
 論文数第一主義に陥らないことが大切。
3)他流試合に挑む勇気
 対立する見解と接することでより高次の真理に到達できる。

論点がシステマティックでぶれないところが、さすがと思いました。
他の新入大学院生たちが、ほとんどノートをとっていないのが、勿体
ないと思いましたが、おそらく25年前ならば、僕も声は聞こえても
メッセージとして受け止めることができなかったと思います。

今日は、小宮山先生が、学習学の探求を目指す僕に、僕だけに語りか
けて下さっているように感じました。