宇宙への質問@大槌町

東日本大震災で、最も大きな被害を受けた地域の一つである
大槌町では、4つの小学校が1つの仮設校舎に入り、おとと
い運用が開始されました。その模様は、NHKのニュースでも
報道され、「思ったよりも、広くてきれいでうれしいです」
と語っていた女の子の表情が印象的でした。
 
まさにその仮設校舎の体育館に僕が参上し、今日、90分間
の特別授業を行ないました。アマチュア無線盛岡クラブの企
画により、大槌町の子ども達が国際宇宙ステーションISS
古川聡宇宙飛行士と交信することになり、その質問をみん
なで考えようという趣旨でした。最初は、神妙な顔をして体
育館に集まった子ども達90人、グループディスカッション
を経て、次第に盛り上がり、次々と質問を考え出してくれま
した。その模様は【IBC岩手放送のニュース動画】
ご覧いただくことができます。
 
「地球の他にもヒトが住める星はありますか?」という子ど
もの質問に対し、僕が「住める星には何が必要だと思う?」
と尋ね返したら、「家」という答え。僕は、空気、水といっ
た模範解答を期待していたので、あまりにも現実的で切実な
答えに一瞬絶句しました。
 
国際宇宙ステーションの上では、色々な国の人が仕事をし
ていますが、何語を使っていると思う?」と僕が尋ねたら、
一人目「日本語」
ほんま「日本語は、古川さんだけしか使わないんだよね」
二人目「外国語」
ほんま「確かにそうなんだけど、外国語って色々あるよね」
三人目「アメリカ」
ほんま「うん、まあ、正解」
小学校では今「外国語活動」という名称で英語の授業を行な
っているので、「英語」という呼称は浸透していないのかも、
と思いました。
 
最も印象的だったのは「宇宙ステーションから地震予知はで
きますか」という質問。震災を経験した子どもならではの質
問と思いました。宇宙の研究が防災にも役だってほしいと願
うばかりです。
  
アマチュア無線を使ったスクールコンタクトの本番は、来月
10日頃行われる予定です。当日は、惑星物理学の権威であ
る佐々木晶・水沢天文台教授(僕の中高の同級生)も来てく
れることになっています。(感謝)古川宇宙飛行士が、子ど
も達からの質問に、どんな風に答えてくれるか、楽しみです。